「お手付きしてどうする！」
惨敗の三方ヶ原戦、そしてここからが戦国急転直下、運命の分かれ道である。だのにいわゆる、どうする回である。
不遇の側室はあざとい侍女として描かれていた。いやーめっちゃあざとい。きれい系女性ばっかりの職場で見聞するあざと女子ムーブ炸裂してる。家康も警戒してるのに三方ヶ原で抉られているので魔が刺してしまう。でも逆に良かったよつけ込んだのが女で。宗教師とか占い師だったら日本の歴史変わってた。
そしてここ数回ぐんと引き込まれるのは1話完結の謎解き真相解明ターンである。往年の(？)リーガルハイを思わせるような進行、どんでん返し、名奉行采配、これはじつに歴史物と相性がよい。なぜなら後世に伝わる史実、物語は勝者の語りのみだからだ。資料で綴られる実際にあったふうの事象は本当かどうか。歴史に残らなかった人々はどのような動きをしたのか。そういった組み立て、予測が、ドラマなかで補完され、ああ確かにそうかもしれない、と思わせる。散らかったエピソードを繋ぎ合わせてよりドラマチックに人情的に仕上げる演者製作者らの手腕に唸るのである。
