長ぐつをはいたネコと9つの命

自分では選ばない映画だなーと思いつつ、つきあいで見た。最終的にはすごく良い気持ちで見終わったけど、外国アニメの圧の強さというか狙い感みたいなものがあんまり性に合わない。おそらく教訓やらメッセージを詰め込みすぎなんだ。

それが嫌らしくないのはピクサーくらいか。ピクサーは方針を選ぶ場面でキャラクターを引き立たせるというか、性格付けに対してとても繊細である。

 

さて本作、寓話の長靴をはいたネコと、100万回生きたネコと、3匹のクマを足して3で割って何か混ぜた感じのお話なのだが、ものごとの重みがよくわからない。国民性なのか個人の考え方の差分なのか。何をそんな瑣末なことでウジウジクヨクヨ悩んでいるのかと苛立たしい。おそらくこれが現代のアメリカ男性の投影なんだろう。強いアメリカ(の男)は過ぎ去った。舞台は欧州ではあるが。

お話の好みはさておき、劇画調アニメでオシャレにかっこよく静止しつつコマ数を節約するという手法は感嘆するものだった。殺し屋オオカミもかっこいいんだよなあ、戦闘シーンはただひたすらかっこいい。ずっと戦っていればいいのに。

かつてのアイフル犬みたいなわんちゃん、日本では二番煎じだったな、、というかあのうるうる🥺ぴえん🥹に初見で笑えるのはアイフル犬を知らない若い世代である。さりげない世代踏み絵である。